井川 ちとせ/著 -- イカワ チトセ -- 小鳥遊書房 -- 2025.2 -- 930.27

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所蔵

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
奄美一般 3階閲覧室 930.2/イ025 0211829502 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
奄美一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 読書会の効用、あるいは本のいろいろな使いみちについて
書名カナ ドクショカイ ノ コウヨウ アルイワ ホン ノ イロイロ ナ ツカイミチ ニ ツイテ
副書名 イングランド中部Tグループの事例を中心に
著者 井川 ちとせ /著  
著者カナ イカワ チトセ
出版地 東京
出版者 小鳥遊書房
出版者カナ タカナシ ショボウ
出版年 2025.2
ページ数 526p
大きさ 19cm
一般件名 英文学 , 読書会
内容紹介 イングランド中部の読書会で、グループの協働により本がどのような意味を生成し、参加者たちの生活と読書がいかに絡み合うのかを実見。テクスト等の解釈を交えつつ、アカデミア内外の本のいろいろな使いみちに光を当てる。
NDC分類(9版) 930.27
ISBN 4-86780-067-6
ISBN13桁 978-4-86780-067-6
定価 ¥4200

目次

はじめに 間欠的調和という希望
序章 研究の背景
  1 読書会と読書会研究の現在
  2 Tグループとは
  3 本書執筆の経緯と調査方法
  4 本書の構成と明らかにすること
第一章 分析的読みとミメーシス的読み
  1 良い議論、悪い議論
  2 『細雪』と『雪国』
  3 『複数の死』をめぐる「良い議論」
  4 物語の終焉?
第二章 新自由主義体制下の文学生産と受容のセラピー的転回?
  1 作者の真実、読者の自己理解
  2 『秘め事』
  3 告白と自己理解
  4 「道徳的選択や倫理的ジレンマ」と自己改善
第三章 チックリット、貧困ポルノ、上昇移動小説
  1 詩学と統計学
  2 チックリットか否か?
  3 『ミー・ビフォア・ユー』-あなたと出会う前のわたし/あなたよりわたしが大事
  4 思案するヒロイン、ソーシャルスキルを学ぶヒーロー
  5 労働者階級の社会移動と脱悪魔化
  6 上昇移動小説のプロパガンダ
  7 「それまでの間」の文学表象
第四章 ミッチ・アルボムの何がいけないのか?
  1 本の好み、教育歴、社会的自信
  2 難解なテクストの難解な解釈は高尚か?
  3 読みづらい本、面白い本、ためになる本、わかりやすい本
  4 フィールグッド産業?
  5 よく練られたリスト
  6 本の儀礼的機能、あるいは読むこと/読まないことという社会行為
  7 わけのわからなさの正体
第五章 ジャンルの創出、テクストの再編
  1 リチャード&ジュディ本、ブッカー賞候補、エアポート・ブック
  2 スイッチを切って正気を保つ
  3 ジャンルというナラティヴ
  4 トラッシュ、ジャンク、ラビッシュ、グッド・バッド・ブック、旅する本
  5 キャンディークラッシュ、ユダヤ性、文学受容の脱中心化
  6 ダン・ブラウンの/と旅する本
第六章 「情報を提供せよ、教育せよ、楽しませよ」-BBC的教養主義とノスタルジー
  1 チニュア・アチェベ『崩れゆく絆』の回(二〇一四年九月一六日)
  2 サスナム・サンゲラ『マリッジ・マテリアル』の回(二〇一五年四月一三日)
  3 ナディン、ゴーディマー『バーガーの娘』の回(二〇一五年六月九日)
  4 M・L・ステッドマン『二つの海の間の光』の回(二〇一五年八月一七日)
  5 キャサリン・ベイリー『ブラック・ダイアモンズ』の回(二〇一五年一月一三日)
  6 薔薇戦争、チューダー絶対王政、つねにすでに失われたイングランド
  7 過去への逃避、普遍的価値という欺瞞
  8 「不適切なものを、不適切な理由から、不適切な仕方で」読む
第七章 教育の功罪
  1 デリダ以前/以後
  2 アカデミア内外の方法の類似
  3 テクストの「わけがわかる」
  4 強制の遅効
  5 教師次第?
  6 シラバスという名の押し付け
  7 構造主義の衝撃
  8 ニヒリズム、反知性主義、「伝統的な教育」回帰志向
  9 文学は人生を変えるか
第八章 利他の共同実践
  1 <福祉の契約主義>の現場
  2 シェアド・リーディング-読むことの共有
  3 リーディング・エージェンシー-読むことの提供機関/行為主体性
  4 ビーンストーク
  5 耽溺、克己、潜在的利他の効用
  6 セルフヘルプ、ビブリオセラピー、ライフハック
  7 古くて新しい倫理学
終章 懷疑とパラドクスの隘路を縫って
おわりに 寛容と厚意と本への愛