福田 耕佑/著 -- フクダ コウスケ -- 松籟社 -- 2024.9 -- 991.9

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県図一般 2階閲覧室 991.9/フ024 0116287111 一般図書   在架

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県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル ニコス・カザンザキス研究
書名カナ ニコス カザンザキス ケンキュウ
副書名 ギリシア・ナショナリズムの構造と処方箋としての文学・哲学
著者 福田 耕佑 /著  
著者カナ フクダ コウスケ
出版地 京都
出版者 松籟社
出版者カナ ショウライシャ
出版年 2024.9
ページ数 413p
大きさ 22cm
内容紹介 近現代ギリシア文学を代表する作家、思想家ニコス・カザンザキスが主著「禁欲」で描き出したギリシア像を分析。多様な文化体験に根ざし、非西洋的な要素さえ含むギリシア・ギリシア人観として描かれていたことを明らかにする。
NDC分類(9版) 991.9
ISBN 4-87984-455-2
ISBN13桁 978-4-87984-455-2
定価 ¥4000

目次

序論
  一.カザンザキスの受容・研究状況
  二.カザンザキスのギリシア・ギリシア人観
  三.ギリシアの東西性
  四.本書の構成
第一部 ニコス・カザンザキスに至るギリシア思想史、文学史の背景
第一章 古代ギリシアから近代・オスマン統治期に至るギリシア意識の概観
  一.近現代ギリシア・ナショナリズムの背景
  二.西欧啓蒙主義と人文主義で描かれた他者としての東方と、西方としての古代ギリシア
第二章 近現代ギリシア啓蒙主義と民族意識の形成
  一.近現代ギリシア啓蒙主義と古代ギリシアの復権
  二.ファルメライヤーによる古代と近現代ギリシア連続性の否定
  三.西欧における近現代ギリシア蔑視とギリシアの東方性
  四.啓蒙主義からメガリ・イデアとパパリゴプロスのヘレニズムへ
第三章 一九世紀後半におけるギリシアの東方性への着目と反西欧主義
  一.一九世紀中葉におけるビザンツ時代とギリシアの東方性の再評価
  二.一九世紀末の反西欧的態度の芽生え
  三.イオン・ドラグミスの生涯と思想
  四.小括
第二部 ニコス・カザンザキス
第四章 青年期のカザンザキスのナショナリズムと政治活動
  一.青年期のカザンザキスの動向
  二.カザンザキスの作品分析と政治意識
  三.一九二〇年以前のカザンザキスのギリシア観
  四.小括
第五章 独墺期におけるカザンザキスの脱ナショナリズムと脱西欧化の思想
  一.独墺期のカザンザキスの動向
  二.「スミルナの大火」への応答とメガリ・イデアの払拭
  三.『饗宴』分析及び脱ナショナリズム脱西欧思想の芽生え
  四.小括
第六章 思想的主著『禁欲』分析
  一.『禁欲』の基礎情報とカザンザキス思想の中での位置づけ
  二.『禁欲』分析
  三.考察
  四.カザンザキス思想と正教神学
  五.小括
第七章 カザンザキスのロシアでの活動と東方に関する思想
  一.カザンザキスのロシア期の動向
  二.『禁欲』とロシア
  三.ロシアと東方
  四.カザンザキスの「ギリシア性」理解にロシア文学が与えた影響
  五.小括
第八章 カザンザキスのスペイン体験と東方として理解されるスペイン
  一.カザンザキスのスペイン期の動向(一九三一年~一九三三年)
  二.カザンザキスによるスペインの非ヨーロッパ、脱西欧化理解
  三.カザンザキスによるアフリカ、或いは「東方」としてのスペイン
  四.小括
第九章 カザンザキスと極東体験
  一.一九三五年から一九三六年までのカザンザキスの動向
  二.カザンザキスが捉えた極東・日本
  三.極東期における心の、個人と民族或いは全体との関係
  四.日本旅行で描かれるカザンザキスの心と日本表象
  五.小括
第一〇章 カザンザキスのギリシア像-古代ギリシアと日本の比較を中心に
  一.『日中旅行記』から「ペロポニソス旅行記」と『イギリス旅行記』執筆にかけての動向(一九三六年~一九四〇年)
  二.古代ギリシアと日本の比較-カザンザキスが見ようとしたギリシア
  三.「東方」との距離感の芽生えと「西方」への回帰
  四.小括
第一一章 カザンザキスによるギリシアの西方性の探求と古代ギリシア
  一.地理的、歴史的なギリシアの東西性
  二.ギリシアの東西性に関する哲学的考察
  三.ギリシアの「調和」と「均衡」
  四.小括
第一二章 第二次世界大戦期におけるカザンザキスのギリシア性探求
  一.第二次世界大戦下のギリシアとカザンザキス
  二.カザンザキスのギリシア性
  三.小括
第一三章 ギリシア内戦期におけるカザンザキスのギリシア性探求
  一.内戦期のギリシアとカザンザキス
  二.内戦期の二作品分析
  三.小括
第一四章 終論
  一.カザンザキスの「ギリシア性」と本書がカザンザキス研究で達成したもの
  二.本書の有する文明史的意義