高橋 早苗/[著] -- タカハシ サナエ -- 文学通信 -- 2024.5 -- 913.36

※所蔵欄の「帯出区分」が「貸出禁止」のものや、「状態」が「在架」のものは予約できません。

※奄美図書館からの取り寄せは、システムの関係上、来館しての手続きが必要です。

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 913.3/タ024 0116263096 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 源氏物語の戦略
書名カナ ゲンジ モノガタリ ノ センリャク
副書名 引用と反復
著者 高橋 早苗 /[著]  
著者カナ タカハシ サナエ
出版地 東京
出版者 文学通信
出版者カナ ブンガク ツウシン
出版年 2024.5
ページ数 326p
大きさ 22cm
一般件名 源氏物語
内容紹介 多様な読者がいることを前提として、知識・素養の程度に応じた工夫を凝らし、多彩な<引用>と<反復>を施していく-。読者を惹きつけ楽しませる、「源氏物語」の“戦略”の実態を、多数の例をもとに論証する。
NDC分類(9版) 913.36
ISBN 4-86766-046-1
ISBN13桁 978-4-86766-046-1
定価 ¥5500

目次

序章 『源氏物語』の戦略と読者
  一、<引用>と読者
  二、<反復>と読者
  三、本書の構成と概要-<引用>と<反復>の効果
第一部 <引用>という戦略-隠されたメッセージ
第一章 紅の衣装と涙の和歌-末摘花の姫君の失敗
  一、「末摘花」とは
  二、末摘花巻の姫君の和歌と装束
  三、姫君と「紅の涙」
  四、「紅の涙」と「末摘花」
  五、光源氏の対応
  《付・「紅の涙」の用例-勅撰集と私家集における-》
第二章 「梅」を「かざし」た和歌-御仏名の系譜と光源氏の<老い>
  一、幻巻の光源氏
  二、御仏名と「梅」
  三「梅」を「かざす」
  四、光源氏の<老い>
  五、普遍的な姿
第三章 藤壺とかぐや姫-『竹取物語』と朝顔巻の出現の意義
  一、亡き藤壺の出現
  二、「月」「かかやく日の宮」とかぐや姫
  三、朝顔巻の冬景色と『竹取物語』
  四、「罪」「この世の濁り」とかぐや姫
  五、人間へのまなざし
第四章 「枯れゆく」宇治の大君-『白氏文集』「婦人苦」と最期の問いかけ
  一、宇治の大君の求婚拒否
  二、総角巻の死の描写
  三、平安朝における「枯る」の様相
  四、「ものの枯れゆくやうにて」と「枯死猶抱節」
  五、最期の問いかけ
第五章 「日」と「露」の情景-『観普賢経』と紫の上の死の形容・光源氏の生
  一、御法巻の八月一五日の情景
  二、紫の上死後の「日」と「露」の情景
  三、『観普賢経』と紫の上の死の形容表現
  四、『観普賢経』と光源氏の生
  五、さらなる地点へ
第二部 <引用>という戦略-物語のその後
第一章 琴を奏でる男、賞賛する女-司馬相如伝と若紫巻での出会い
  一、若紫巻と漢籍
  二、琴を奏でる光源氏
  三、平安朝の物語における琴弾奏
  四、『史記』『漢書』司馬相如伝における琴弾奏
  五、二人の行く末
第二章 「家鳩」のいる邸-『法華経』「譬喩品」と夕顔巻の光源氏
  一、光源氏の回想
  二、夕顔巻の「家鳩」
  三、「鳩」の文学史
  四、『法華経』「譬喩品」と夕顔巻
  五、「光る源氏」のもう一つの姿
第三章 継母との養親子関係-『史記』「呂不韋列伝」と明石の姫君の立后
  一、『源氏物語』と史書・漢籍
  二、明石の姫君の「后」への階梯
  三、物語と史実における養子
  四、『史記』「呂不韋列伝」における養子
  五、特異な栄華の物語
第三部 <反復>という戦略-浮かび上がる差異
第一章 若紫巻の嵐の夜の「うたて」-「教へ」いそぐ光源氏
  一、問題の所在
  二、「教へ」る光源氏
  三、嵐の夜の「うたて」
  四、繰り返される「教へ」
第二章 『源氏物語』の「たぐひなし」-紫のゆかりの女君たち
  一、桐壺巻の「たぐひなし」
  二、「たぐひなき」人-藤壺
  三、「たぐひなき」人-紫の上
  四、「たぐひなき」人-女三の宮
  五、続篇の「たぐひなき」人
  六、意図的な形容表現
第三章 繰り返される二人妻説話-若菜上・下巻における紫の上の苦しみ
  一、問題の所在
  二、二人妻説話との類似
  三、二人妻説話の変容
  四、病に倒れる紫の上
  五、物語展開の方法
終章 『白露』の試みと読者-昔の物語に怯える男君と女君
  一、『白露』について
  二、継子いじめと兄妹懸想
  三、男君の「心」
  四、「吹まよふ風の心」の和歌
  五、「嫁女」が読む物語
附 誰の「あはれ」か-『白露』「思ひ知れ」歌の解釈をめぐって
  一、問題の所在
  二、「思ひ知れ」が指し示すもの
  三、「露のあはれ」の解釈
  四、物語展開との関わり
  五、男君の和歌