田村 美由紀/著 -- タムラ ミユキ -- 名古屋大学出版会 -- 2023.8 -- 910.26

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 910.2/タ023 0116195694 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 口述筆記する文学
書名カナ コウジュツ ヒッキ スル ブンガク
副書名 書くことの代行とジェンダー
著者 田村 美由紀 /著  
著者カナ タムラ ミユキ
出版地 名古屋
出版者 名古屋大学出版会
出版者カナ ナゴヤ ダイガク シュッパンカイ
出版年 2023.8
ページ数 6,304,5p
大きさ 22cm
一般件名 日本文学-歴史-近代 , 女性問題 , 身体障害者
内容紹介 ディスアビリティやケアが絡み合う空間で、筆記者、特に女性の役割は不可視化されてきた。大江健三郎、桐野夏生らの作品をも取り上げ、書くことの代行に伴う葛藤とジェンダー・ポリティクスを鋭く分析する。
NDC分類(9版) 910.26
ISBN 4-8158-1129-7
ISBN13桁 978-4-8158-1129-7
定価 ¥5800

目次

序章 口述筆記する文学
  1 口述筆記とはなにか
  2 <もう一人の書き手>を問う
  3 <書かれた作品>から<書かれつつある現場>へ
  4 本書の構成と概要
第Ⅰ部 ディスアビリティをめぐる交渉
第1章 ペンを持てない男性作家
  1 書くことのディスアビリティ
  2 谷崎潤一郎と口述筆記
  3 口述筆記のジェンダー・ポリティクス
  4 リテラシーをめぐる評価と<書かせる>こと
  5 署名と実像のはざまで
第2章 「書く機械」になること
  1 筆記者・伊吹和子
  2 書く行為の代行とジェンダー
  3 「書く機械」になるという戦略
  4 作家であること、作家になること
  5 <選別>の論理
第Ⅱ部 書くことの協働性とケア
第3章 ケアとしての口述筆記
  1 作家の労働空間とその編成
  2 ケアのニーズへの応答
  3 性役割の反転
  4 関係を編み直す
  5 <書く身体>に伴走する
第4章 <書かせる>でもなく、<書かされる>でもなく
  1 武田泰淳と武田百合子の評価
  2 歩くことと書くこと
  3 自律的な主体像を疑う
  4 <書かせる>と<書かされる>のあいだ
  5 他者性と依存性
第Ⅲ部 言葉を媒介することとジェンダー
第5章 <媒体>となる身体
  1 <媒体>としての筆記者
  2 女性筆記者の立場性
  3 「戦争未亡人」の性
  4 書記機械であることを裏切る身体
  5 <媒介/霊媒>としての女
第6章 再演される言葉
  1 言葉の媒介者
  2 批判者としての女性
  3 自己批判の演劇
  4 声の文字化と女たちの連帯
  5 憑坐として語ること
第Ⅳ部 代行のポリティクス
第7章 創造性から逃れる
  1 <書く>ことと<書き写す>こと
  2 「無精卵」の読まれ方
  3 創造性を欠いた書き手たち
  4 単為生殖としての書くこと
  5 強制的異性愛の綻び
  6 暴力の痕跡を書き写す
  7 <書き写す>ことの先へ
第8章 書きかえられる物語
  1 二つの「残虐記」
  2 戦後空間のなかの「残虐記」
  3 語り手は何を黙殺するのか
  4 もう一つのクィアな欲望
  5 「言葉」と「想像力」の物語
  6 事件を語り直すこと
  7 想像力の両義性
  8 「傷」をめぐる攻防
終章 ペンを持たない時代の口述筆記
  1 書字の機械化と身体性
  2 モチーフとしての口述筆記
  3 交差するフレーム