新原 浩朗/著 -- ニイハラ ヒロアキ -- 日経BP日本経済新聞出版 -- 2023.1 -- 335

※所蔵欄の「帯出区分」が「貸出禁止」のものや、「状態」が「在架」のものは予約できません。

※奄美図書館からの取り寄せは、システムの関係上、来館しての手続きが必要です。

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 335/ニ023 0116108903 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 組織の経済学のフロンティアと日本の企業組織
書名カナ ソシキ ノ ケイザイガク ノ フロンティア ト ニホン ノ キギョウ ソシキ
著者 新原 浩朗 /著  
著者カナ ニイハラ ヒロアキ
出版地 [東京]
出版者 日経BP日本経済新聞出版
出版者カナ ニッケイ ビーピー ニホン ケイザイ シンブン シュッパン
出版年 2023.1
ページ数 20,576p
大きさ 22cm
一般件名 企業 , 経営組織
内容紹介 世界中で分散的に行われている組織の経済学の研究について、その全体像と各論を統一的な視点・モデルを用いて説明。それらの理論を用いて、実際の複雑な組織の現象、なかんずく日本企業の組織の評価を試みる。
NDC分類(9版) 335
ISBN 4-296-11385-9
ISBN13桁 978-4-296-11385-9
定価 ¥3800

目次

A-1章 イントロダクション
A-2章 組織の経済学の構成
  1.現代組織の経済学の射程
  2.PPD among SSEとマネジメント・プラクティス
  3.市場の取引費用と企業内部の取引費用
A-3章 企業の境界面
  1.4つのフォーマルモデル
  2.インセンティブシステム理論
  3.アダプテーション理論
  4.アダプテーション理論の修正
  5.所有権理論
  6.レントシーキング理論
  7.事前のインセンティブと事後の適応
  8.特殊的投資を巡る事前の非効率性と事後の非効率性
  9.企業内のレントシーキング理論
A-4章 企業の境界論の実証研究
  1.初期の実証研究
  2.初期の実証研究の問題点
  3.第二世代の実証研究の発展
  4.上流・下流の双方が投資を行うモデル
  5.所有権理論の実証1
  6.所有権理論の実証2
  7.企業の境界論の中間的まとめ
B-1章 なぜ液晶テレビ産業は失敗したのか
  1.シャープの液晶事業
  2.「商品とデバイスのスパイラル戦略」
  3.液晶テレビメーカーの企業の境界
  4.液晶パネルメーカーの企業の境界
  5.シャープの液晶パネル技術と液晶テレビの垂直統合
  6.液晶パネル、液晶テレビ事業間をめぐる準レントの大きさと垂直統合の理由
  7.ホールドアップ回避のための前方への統合の困難性
  8.関係的契約によるパートナーの拘束と関係的契約の破棄
  9.我が国における液晶テレビ事業の存立困難性
A-5章 所有権理論の数理モデル
  1.ホールドアップ問題の定式化
  2.ホールドアップ問題の解決策
A-6章 イノベーションと組織の経済学
  1.イノベーションのマネジメントモデル
  2.モデルの精緻化と実証
B-2章 ソニー・プレイステーションの開発組織の変容
  1.はじめに
  2.プレイステーションの開発
  3.SCE設立前のプレイステーション開発組織の特徴-CBS・ソニーへの移籍
  4.SCE設立後のプレイステーション開発組繊の特徴-開発・製造の非統合
  5.ソフト開発組織の特徴-非統合的なソニーと統合的な任天堂
  6.当時のソニー本体の状況-組織再編の繰り返しと失敗
  7.ソニーによるSCEの垂直統合後の開発の劣化
A-7章 不連続なイノベーションを管理する組織
  1.不連続なイノベーションに成功する企業
  2.深化と探索
  3.探索を行わせる報酬体系についての実証研究
A-8章 関係的契約と組織の経済学
  1.従業員に対する関係的なインセンティブ契約
  2.企業間の関係的契約
  3.フォーマルな契約の補完的役割
  4.フォーマルとインフォーマルの相互作用
A-9章 契約によるコントロール権の移動
  1.行為の契約困難性とコントロール権の契約
  2.コントロール権の契約の実証研究
  3.コントロール権の契約の理論
A-10章 ハイブリッド統治構造
  1.ハイブリッド統治構造のモデル化
  2.意思決定権と利益請求権が分離可能な場合のモデル化
  3.ジョイントベンチャーの統治構造
B-3章 セブン-イレブンとローソン
  1.フランチャイズチェーンにおける契約によるコントロール権の相違
  2.セブン-イレブンの本部に集権化した商品開発
  3.ローソンの商品開発組織
  4.セブン-イレブンとローソンのコントロール権の本部・加盟店の配分の相違
A-11章 企業文化の経済学
  1.内部組織論と企業文化
  2.信用・信頼
  3.評判
  4.「評判の運び手」としての企業
  5.「焦点」としての企業文化
  6.「予見できない事象」がある場合の企業文化
  7.企業文化の満たすべき必要条件
  8.企業文化の経済学のいくつかの帰結
  9.企業間の文化
A-12章 企業文化の経済学の実証
  1.計量経済学的方法によるアプローチ
  2.組織の人数・文化の共有と協調可能性の実験
  3.合併の失敗と文化的衝突の実験
A-13章 アイデンティティの経済学
  1.自己イメージとしてのアイデンティティ
  2.アイデンティティを含むプリンシパル-エージェントモデル
  3.賃金の差が大きくなくても働く
B-4章 企業文化の経済学でみる三井物産の不祥事と再生
  1.連続したコンプライアンス問題の発生
  2.「チャリンと音がしないと仕事じゃない」-歪んだ企業文化
  3.企業文化変革の基礎となる改革-グループ制の廃止・定量2割定性8割の業績評価
  4.標榜する企業文化と社内に実在する企業文化の乖離
  5.「いい仕事大王」改革-フォーマルな組織・制度の改革からソフト的・インフォーマルな企業文化の改革へ
A-14章 リーダーシップの経済学
  1.信頼できるコミュニケーションと率先垂範
  2.リーダーシップのモデル
  3.チーム生産問題と最適な努力量
  4.情報が一人の人間には知らされる場合(「リーダー」が存在する場合)
  5.リーダーの犠牲によるリード
  6.リーダーの率先垂範によるリード
  7.率先垂範の優越性
  8.長期に活動するリーダーへの議論の拡張
A-15章 リーダーシップの幻想
  1.原因帰属の錯誤の仮説
  2.原因帰属の錯誤を確認する実験
  3.確認されたリーダーシップへの幻想
  4.コストをかければ、リーダーを交代させることができる場合
  5.より現実的な仕事による実験
A-16章 組織における意思決定
  1.意思決定プロセスとしての組織
  2.チーム理論の登場
  3.ヒエラルキーとポリアルキー
  4.組織は一人の合理的な個人ではない
A-17章 ヒエラルキーとパワー
  1.水平的ヒエラルキーと垂直的ヒエラルキー
  2.資源へのアクセスへのヒエラルキーのモデル
  3.垂直的ヒエラルキーの分祈
  4.水平的ヒエラルキーの分析
  5.「地位から発生するパワー」vs「所有権から生じるパワーを得るチャンス」
A-18章 意思決定権限
  1.形式的権限を有する者は必ずしも実質的権限を有しない
  2.形式的権限と実質的権限のモデル
  3.モデルの解
  4.権限委譲のベネフィットとコスト
  5.形式的権限を維持したまま部下の自発性・独創性を助長する方法
  6.組織内で権限の所在を分散させる効果
  7.部下に「貸す」ことができるのみ
A-19章 意思決定権限委譲の美証分析
  1.ヒエラルキーの変化
  2.報酬と地位のナーベイ・データ
  3.コントロール範囲の増加
  4.深さの減少
  5.ディレイヤリングの状況
  6.賃金支払いの変化
  7.フラット化の理由
A-20章 根本的な意見の不一致、インターパーソナルオーソリティと組織の経済学
  1.対人関係の権限(インターパーソナルオーソリティ)
  2.命令に対する不服従
  3.対人関係の権限の定義
  4.不服従の原因としての意見の不一致
  5.根本的な意見の不一致の原因
  6.信念の更新と不更新
  7.根本的な意見の不一致の基本モデル
  8.根本的な意見の不一致の帰結
  9.モチベーションとコーディネーション
A-21章 ポリティクスとインフルエンス活動及び群れなし行動の経済学
  1.政治モデルの組織論
  2.インフルエンス活動とインフルエンスコスト
  3.群れなし行動の経済学
A-22章 ストラクチャーとプロセス
  1.プロセスをよく見る
  2.GMの事業部制のチャンドラーによる解釈
  3.参加型分権化と管理型集権化による再解釈
A-23章 多部門からなる組織内での決定権の最適所在と部門間コミュニケーション
  1.部門間のコーディネーションと部門の環境への適応
  2.依存度が対称的なケース
  3.依存度に非対称性を許容するケース
B-5章 ハイブリッド車がハイブリッド組織を創造した
  1.大企業による稀な創造的製品開発
  2.アーキテクチャ・イノベーションとしてのハイブリッド車開発
  3.ハイブリッド車開発の端緒
  4.開発組織の変遷ステージ0:在来の開発組織形態からの船出~チーフエンジニアによる説得
  5.開発組織の変遷ステージ1(1994年初頭から1994年6月まで):最初の6カ月間の大部屋活動へのシフト
  6.開発組織の変遷ステージ2(1994年6月から1997年10月まで):チーフエンジニアシステムへのシフトバックと全社的推進会議の採用
  7.ポスト・プリウスの開発組織への影響
  8.開発組織変遷の組織の経済学による分析
  9.集権化と分権化のハイブリッド組織
A-24章 マトリックス組織
  1.統合型の組織と非統合型の組織
  2.マルチドメスティック型・グローバル型・トランスナショナル型
  3.ABB社のマトリックス組織
  4.マトリックス組織のストラクチャーとプロセス
A-25章 ヒエラルキーの基本モデル
  1.ヒエラルキーの組織内情報処理
  2.組織内の資源配分とヒエラルキーの関係
  3.モニタリングのためのヒエラルキー
  4.知識ベースのヒエラルキー
  5.資産用途の意思決定権限のヒエラルキー
A-26章 知識ベースのヒエラルキーの実証分析
  1.実証分析で用いる知識ベースのヒエラルキーモデルとその特徴
  2.弁護士事務所の実情とデータ
  3.知識ベースのヒエラルキーの実証分析結果
  4.リファラルと製造業
  5.Garicano and Hubbard(2008)の若干の問題点
B-6章 トヨタ自動車とGMの合弁会社における知識ベースのヒエラルキーの形成
  1.NUMMIに注目する意義
  2.旧フリモント工場のヒエラルキー
  3.NUMMIにおける知識ベースのヒエラルキー
  4.経営トップ層と現場レベルの管理職層の権限関係
  5.グループリーダーとチームリーダーの権限関係
  6.チームリーダーと作業員の権限関係
  7.高品質・高生産性と知識ベースのヒエラルキー
A-27章 ソフト・ハードな情報と組織デザイン・組織内の資金配分
  1.ソフト・ハードな情報と統合・非統合の優劣
  2.Steinのフォーマルなモデル
  3.ソフトな情報と非統合
  4.ソフトな情報と統合
  5.ハードな情報の場合
  6.内部資本市場の長所と欠点
A-28章 内部資本市場に関する理論と実証
  1.ブラックボックスをこじ開ける
  2.内部資本市場に関するAlchian/Williamson仮説
  3.所有権に着目した外部と内部の相異
  4.内部資本市場のメリット
  5.内部資本市場の影の側面
  6.内部資本市場に関する実証分析
B-7章 巣鴨信用金庫とみずほ銀行
  1.組織デザインと融資審査
  2.非統合の信用金庫と統合のメガバンクの対比
  3.巣鴨信用金庫の融資
  4.巣鴨信用金庫の組織とソフトな情報の創造
  5.みずほ銀行の融資とハードな情報
  6.巣鴨信用金庫とみずほ銀行の融資判断プロセスの相違
  7.リーマンショック後の融資判断の比較