藪本 勝治/著 -- ヤブモト カツハル -- 和泉書院 -- 2022.8 -- 210.42

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 210.4/ヤ022 0116155466 一般図書   在架

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県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 『吾妻鏡』の合戦叙述と<歴史>構築
書名カナ アズマカガミ ノ カッセン ジョジュツ ト レキシ コウチク
シリーズ名 日本史研究叢刊
著者 藪本 勝治 /著  
著者カナ ヤブモト カツハル
出版地 大阪
出版者 和泉書院
出版者カナ イズミ ショイン
出版年 2022.8
ページ数 7,316p
大きさ 22cm
シリーズ名 日本史研究叢刊
シリーズ名カナ ニホンシ ケンキュウ ソウカン
叢書巻次 44
一般件名 吾妻鏡
内容紹介 鎌倉幕府の歴史を編年体で記した「吾妻鏡」の軍記物語的記事、すなわち合戦叙述に注目。「吾妻鏡」が全体を通していかなる論理で過去を語り歴史像を構築しているのか、その構想と叙述方法を読み解く。
NDC分類(9版) 210.42
ISBN 4-7576-1043-9
ISBN13桁 978-4-7576-1043-9
定価 ¥6000

目次

序章 『吾妻鏡』と<歴史>の構築
  一 「北条氏の為に曲筆す」-近世~明治期の研究史
  二 歴史叙述としての再把握-近現代の研究史
  三 合戦叙述による<歴史>構築-本書の企図
  四 本書の概要
Ⅰ 頼朝と忠臣たちの関東草創
第一章 令旨到来
  一 引用の織物と読者-冒頭部解釈の課題
  二 『平家物語』との関連-冒頭部本文の組成
  三 『吾妻鏡』のレトリック-言葉の配置と演出効果
第二章 関東草創
  はじめに-『吾妻鏡』と貴種流離譚
  一 「世になし源氏の流人」-真名本『曽我物語』
  二 「貴種再興之秋」-『吾妻鏡』の頼朝挙兵
  三 「須以司馬為父」-千葉氏による頼朝歓待の物語
  四 「独残留伊豆山」-北条政子と伊豆山の枠物語
  おわりに-歴史叙述としての『吾妻鏡』
補説1 「貴種流離譚」とは何か
  はじめに-『義経記』の相貌
  一 「貴種流離譚」-折口信夫
  二 「流され王」-柳田国男
  三 「<常民型>の貴種流離譚」-被来訪者という視座
  四 《異人歓待》-利己的な語り手たち
  おわりに
第三章 野木宮合戦
  はじめに
  一 諸文献の野木宮合戦と先行研究
  二 『吾妻鏡』の<歴史>構築
  三 小山/足利の物語
  おわりに
第四章 奥州合戦
  はじめに
  一 軍記物語の構造と反逆鎮圧の論理
  二 阿津賀志山合戦における忠臣の活躍
  三 軍記物語の類型表現
  四 秩序の回復と王権強化の象徴的表現
  五 神仏の加護と北条氏の助力
  おわりに
Ⅱ 北条得宗家による政道継承
第五章 和田合戦
  はじめに
  一 泰時・頼家・実朝
  二 合戦の発端と戦闘の叙述
  三 実朝と泰時の位置付け
  おわりに
第六章 実朝暗殺
  はじめに
  一 実朝像の変容
  二 実朝暗殺の予兆記事群
  三 北条義時の生還と後日談
  四 <大倉薬師堂縁起>と『覚園寺縁起』
  五 北条貞時の「徳政」と『吾妻鏡』編纂
  おわりに
第七章 承久の乱
  はじめに-<歴史>を構築する『吾妻鏡』
  一 承久の乱記事群の枠組み
  二 <英雄>泰時の出陣
  三 <明君>泰時の渡河
  四 <盟主>泰時の誕生
  おわりに
補説2 承久の乱はいかに語られてきたか
  はじめに
  一 現在における承久の乱の評価
  二 鎌倉時代前期-政治史的定位の困難
  三 鎌倉時代後期-冥慮の論理による<歴史>構築
  四 南北朝期以降-後醍醐天皇による討幕の参照枠
  五 近世・近代-徳川幕府打倒の参照枠
  六 戦後-階級闘争史観の投影
第八章 宝治合戦
  はじめに
  一 反逆者としての三浦氏
  二 冥加の招来
  三 忠臣としての安達氏
  四 摂家将軍の位置付け
  五 時頼の絶対性の物語
  おわりに
終章 『吾妻鏡』後半の歴史叙述
  はじめに-『吾妻鏡』の全体像と後半部分
  一 理想的執権の事績-泰時時代の徳政とレガシー
  二 後鳥羽院の怨霊と寛元の政変-時頼時代における危機の朧化1
  三 建長の政変-時頼時代における危機の朧化2
  四 隆弁と時宗艇生-得宗家正統の絶対性
  おわりに-宗尊親王の帰洛と『吾妻鏡』の擱筆