ローベル柊子/著 -- ローベル,シュウコ -- 成文社 -- 2018.3 -- 989.5

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所蔵

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 989.5/ロ018 0115613804 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル ミラン・クンデラにおけるナルシスの悲喜劇
書名カナ ミラン クンデラ ニ オケル ナルシス ノ ヒキゲキ
著者 ローベル柊子 /著  
著者カナ ローベル,シュウコ
出版地 横浜
出版者 成文社
出版者カナ セイブンシャ
出版年 2018.3
ページ数 262p
大きさ 20cm
内容紹介 詩人から小説家へと「回心」したミラン・クンデラの全小説作品を対象に、ナルシシズムというクンデラの小説世界における中心的テーマを、物語の内容、語りの手法、小説の精神というそれぞれ異なる次元において考察する。
NDC分類(9版) 989.5
ISBN 4-86520-027-0
ISBN13桁 978-4-86520-027-0
定価 ¥2600

目次

序章 ナルシスという宿命
  (1)ナルシシズムは不幸のもと
  (2)ナルシスとは誰か
  (3)クンデラとナルシシズム
  (4)イメージの小説家
  (5)小説が教えてくれること
第一部 ナルシスたちの物語
第一章 自己演出の挫折
  (1)登場人物の挫折
  (2)ステレオタイプな自己演出
  (3)人生という「ドラマ」
  (4)人間ナルシス
第二章 滑稽なナルシス
  (1)『可笑しい愛』あるいは若者のナルシス的演劇性
  (2)『冗談』あるいは未熟さゆえの無知
  (3)『生は彼方に』あるいは元抒情詩人の自伝
  (4)『別れのワルツ』あるいは傲慢ゆえの人間嫌い
第三章 苦しみのナルシス
  (1)『笑いと忘却の書』あるいは自尊心を傷つけられた者の「リートスト」
  (2)『存在の耐えられない軽さ』あるいはキッチュという美化の鏡
  (3)『不滅』あるいは顔というエンブレム
第四章 諦観のナルシス
  (1)『緩やかさ』あるいは自惚れ者の謙虚さ
  (2)『ほんとうの私』あるいは世界の周縁で生きること
  (3)『無知』あるいは悲しい自画像
  (4)『無意味の祝祭』あるいはナルシスに降り注ぐ喜劇の優しい微光
第五章 凡庸さとの和解
  (1)「主人公」の不在
  (2)小説的主人公と運命
  (3)クンデラの小説世界の美学とモラル
第二部 小説家とナルシシズム
第一章 語り手と作者の共犯関係
  (1)ナルシシズムと全知の語り手
  (2)語り手の権力
  (3)作者の戦略
  (4)クンデラのナルシシズム
  (5)小説家の「私」と小説
第二章 ポストモダン的自意識
  (1)クンデラとポストモダン文学
  (2)現代における十八世紀的な語りの実践
  (3)語り手を介した作者の自己意識
  (4)完結した一つの物語への抵抗
  (5)クンデラと非ポストモダン
第三章 自己についてのエクリチュール
  (1)過去の自己批判
  (2)現在の自己正当化
  (3)小説家の自画像
  (4)自伝に対する抵抗
  (5)自伝的フィクションあるいはオートフィクションの可能性
第四章 越境作家のアイデンティティ
  (1)クンデラの越境
  (2)世界文学と「中欧」の概念
  (3)チェコ的または中欧的な精神風土
  (4)フランスにおける現代社会批判
第五章 「私」の唯一性を求めて
  (1)想像しがたいもの
  (2)よく生きること