里内 克巳/著 -- サトウチ,カツミ -- 彩流社 -- 2017.6 -- 930.29

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 2階閲覧室 930.2/サ017 0115692980 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 多文化アメリカの萌芽
書名カナ タブンカ アメリカ ノ ホウガ
副書名 19〜20世紀転換期文学における人種・性・階級
著者 里内 克巳 /著  
著者カナ サトウチ,カツミ
出版地 東京
出版者 彩流社
出版者カナ サイリュウシャ
出版年 2017.6
ページ数 455,21p
大きさ 20cm
一般件名 アメリカ文学
内容紹介 南北戦争の混乱を経て、急激な変化を遂げたアメリカでは、アフリカ系、先住民系、移民等、多彩な書き手たちが現われた。11名の作家のテクストを多層的に分析、「世紀転換期アメリカ」の多文化性を鮮やかに浮かび上がらせる。
NDC分類(9版) 930.29
ISBN 4-7791-2332-0
ISBN13桁 978-4-7791-2332-0
定価 ¥4800

目次

序-本書の見取り図
  1 再発見される書き手たち
  2 文学史への影響
  3 本研究の目的・方法
  4 本研究の構成
  5 用語についての覚え書き
第Ⅰ部 他者を捉える-都市と農村のルポルタージュ
第1章 写真と言葉で描かれた都市-ジェイコブ・A・リース『向こう側にいる人々の暮らし』
  1 流入する<移民>たち
  2 フォト・ルポルタージュの原点
  3 写真と文字の連係
  4 撮る側、撮られる側
  5 スラムの聖母子像
  6 ユダヤ人街の働き手たち
  7 チャイナタウンの路上で
  8 異人種混淆という禁忌
  9 フォト・エッセイが捉える世紀の変わり目
第2章 豊かさの向こう側-スティーヴン・クレイン『街の女マギー』
  1 悲惨さに向ける眼差し
  2 演劇空間としてのスラム
  3 超越的リアリズム
  4 メロドラマを生きる人々
  5 <モラル>のありか
第3章 <車窓の社会学者>に抗して-W・E・B・デュボイス『黒人のたましい』1
  1 三層構造のテクスト
  2 農村のなかの都市
  3 都市と農村の社会学
  4 <向こう側>を見る眼
  5 社会学との決別
  6 魂を捉えよ-第Ⅰ部のための結語
第Ⅱ部 自己を表わす-マイノリティ文学の私語り
第4章 死の影の谷を抜けて-W・E・B・デュボイス『黒人のたましい』2
  1 <私>と<私たち>の苦闘
  2 変転するテクスト
  3 <公>と<私>のダイナミズム
  4 死の影の谷を歩む
  5 ふたつの音楽の狭間で
  6 <揺らぎ>のなかの自画像
第5章 赤い鳥のビーズ細工-ジトカラ=シャ『アメリカ・インディアンの物語』
  1 赤い鳥の来歴
  2 自伝の終着点はどこか
  3 自伝と物語
  4 救い手としての女性たち
  5 ビーズ細工としてのテクスト
第6章 奇跡の人の文学-ヘレン・ケラー『私の人生の物語』
  1 沈黙する名作
  2 自己解放の物語
  3 大学批判のレトリック
  4 本から始まる社会批判
  5 水の中のオウム貝
  6 書くことで創られる<私>と<私たち>-本章の、そして第Ⅱ部のための結語
第Ⅲ部 物語る-エスニック・ロマンスの主張
第7章 歴史のトラウマを書く-アリス・キャラハン『ワイネマ-森の子供』
  1 発掘された問題作
  2 エスニック・ロマンスの形
  3 書き込まれた虐殺
  4 小説の整合性
  5 同化か絶滅か-二つのエンディング
第8章 融けきらない移民たち-エイブラハム・カーハン『イェクル』
  1 ユダヤ系文学の先駆け
  2 室内と戸外-二つの<群衆>
  3 アメリカ化と男らしさ
  4 ジェンダーの逆説
  5 <二重意識>を生きる
第9章 トランスパシフィックの物語学-スイシンファー「スプリング・フラグランス夫人」その他の短編
  1 ジャポニズムの展開と中国
  2 イートン姉妹の選択
  3 屋根の下で-「スプリング・フラグランス夫人」
  4 書き返す-「劣った女」
  5 アメリカ化を拒んで-「新しい知恵」
  6 エスニシティを横断するロマンス-本章の、そして第Ⅲ部のための結語
第Ⅳ部 過去を振り返る-世紀転換期の小説と奴隷制
第10章 <人種>のメロドラマ-フランシス・E・W・ハーパー『アイオラ・リロイ』
  1 アフリカ系アメリカ作家のエスニック・ロマンス
  2 立ち上がる黒人女性作家たち
  3 拒絶される求婚
  4 <影>と<病>のレトリック
  5 二組のカップル
  6 世代を超えて呼びかける声
第11章 <人種>から<人類>へ-チャールズ・W・チェスナット『杉に隠れた家』
  1 未来のアメリカ人
  2 二段構えのロマンス
  3 小説の特異点
  4 もうひとつのパッシング
  5 世界の果てから
  6 <人種>から<人類>へ
第12章 アメリカの始まりに目を凝らして-マーク・トウェイン『それはどっちだったか』、「インディアンタウン」
  1 知られざる晩年の長編
  2 裏表のある男
  3 黒人ジムからジャスパーへ
  4 <遺産>の受け取り手
  5 良心は苛む
  6 もうひとつの<ミシシッピもの>
  7 インディアンタウンの住民たち
  8 <インディアン>はそこにいる
  9 豊かさの分け前-本章の、そして本書のための結語