林 葉子/著 -- ハヤシ,ヨウコ -- 大阪大学出版会 -- 2017.1 -- 368.4

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 書庫A3層 368.4/ハ017 0115453797 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 性を管理する帝国
書名カナ セイ オ カンリ スル テイコク
副書名 公娼制度下の「衛生」問題と廃娼運動
著者 林 葉子 /著  
著者カナ ハヤシ,ヨウコ
出版地 吹田
出版者 大阪大学出版会
出版者カナ オオサカ ダイガク シュッパンカイ
出版年 2017.1
ページ数 7,536,12p
大きさ 22cm
一般件名 売春問題-歴史 , 軍隊衛生-歴史
内容紹介 なぜ、女性の虐待を公認する「近代公娼制度」を、日本人は自ら廃することができなかったのか? 近代公娼制度に対する人々の認識の変遷について、1860年代〜1930年代を中心に検証。制度を支持した者たちの責任を問う。
NDC分類(9版) 368.4
ISBN 4-87259-560-4
ISBN13桁 978-4-87259-560-4
定価 ¥7000

目次

序章 公娼制度下の暴力は、なぜ廃絶できなかったのか?
  1 問題の所在
  2 先行研究と本書の課題
第一章 軍隊の性病問題とスケープゴートとしての娼妓
  1 医学知の輸入と性病検査
  2 公娼制度の再編過程にみる性病の問題
  3 <婚外の性>の一元化
第二章 廃娼運動の始まりと女性の周縁化
  1 廃娼建議と「衛生」の論理
  2 「姉妹同胞」としての娼妓
  3 男性に占められる廃娼運動と買春男性批判
第三章 国境を越える性の売買と日清戦争
  1 日本人移民の「密売淫」を取り締まる法の制定
  2 「海外醜業婦」の社会問題化
  3 「授産」事業による娼婦の「救済」
  4 従軍看護婦の理想化
第四章 庶民の性病観と差別意識
  1 蔓延する性病と売薬
  2 梅毒患者の<黒い肌>
  3 <白い肌>の「文明」/<黒い肌>の「野蛮」
  4 生殖力を脅かすものとしての淋病
  5 男性不妊と買春の問題化
第五章 娼妓を<労働者>にする戦略
  1 公娼廃止か娼妓の権利か
  2 可視化される娼妓虐待
  3 娼妓を<労働者>と見なす法廷闘争
  4 娼妓を「救済」する「軍隊」
第六章 軍隊と廃娼運動の癒着
  1 日露開戦と矯風会軍人課
  2 矯風会の愛国婦人会への対抗意識
  3 「軍人」化する女性たち
第七章 日露戦争と占領地へ拡大する公娼制度
  1 遊廓増設問題と廃娼運動の全国化
  2 満洲軍政下の公娼制度導入
  3 満洲の「婦人救済」運動
第八章 性別編成される廃娼運動
  1 男性に啓蒙される女性という構図
  2 廃娼運動団体・廓清会の創設
  3 美人=芸妓問題と「奥様」批判
  4 矯風会の女性運動化
第九章 <男らしさ>の優生思想
  1 「文明」化された<男らしさ>
  2 『廓清』の「人種改良」論
  3 廃娼論者の断種論
終章 帝国の軍隊に取り込まれた公娼制度と廃娼運動
  1 アジアへの侵略戦争と公娼制度の近代化
  2 近代公娼制度を支持したのは誰か?
  3 帝国主義の女性差別