明神 勲/著 -- ミョウジン,イサオ -- 大月書店 -- 2013.8 -- 366.621

※所蔵欄の「帯出区分」が「貸出禁止」のものや、「状態」が「在架」のものは予約できません。

※奄美図書館からの取り寄せは、システムの関係上、来館しての手続きが必要です。

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 書庫A3層 366.6/ミ013 0114998693 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 戦後史の汚点レッド・パージ
書名カナ センゴシ ノ オテン レッド パージ
副書名 GHQの指示という「神話」を検証する
著者 明神 勲 /著  
著者カナ ミョウジン,イサオ
出版地 東京
出版者 大月書店
出版者カナ オオツキ ショテン
出版年 2013.8
ページ数 315,11p
大きさ 20cm
一般件名 レッド・パージ
内容紹介 新たに発掘したGHQ資料をもとに、「レッド・パージ=GHQの指示」という通説を批判・解体し、新たなレッド・パージ像を再構成。レッド・パージ問題の今日的意義を「今に生きる過去」という視点から解明する。
NDC分類(9版) 366.621
ISBN 4-272-52098-5
ISBN13桁 978-4-272-52098-5
定価 ¥3200

目次

序説
  1 「今に生きる過去」としてのレッド・パージ
  2 レッド・パージ研究の簡潔なレビュー
  3 本書を構成する三つのテーマ
  4 本書の構成
第Ⅰ部 戦後史の汚点レッド・パージ
一 レッド・パージ(Red Purge)とは
  1 「レッド・パージ」という用語
  2 占領下におけるもう一つのパージ-所謂「ホワイト・パージ」
  3 レッド・パージの概要
  4 第一次レッド・パージの概要
  5 第二次レッド・パージの概要
  6 レッド・パージで何名が追放されたのか
二 レッド・パージが残した四つの「負の遺産」
  1 多数の犠牲者に与えた深刻で継続的な被害
  2 反共主義的意識の培養・再編・強化
  3 労働運動の変質と弱体化
  4 憲法体制から安保体制への「転轍手」
  小括
三 戦後史の汚点レッド・パージ
  1 《人間のしるし》としての「思想・良心の自由」
  2 「思想・良心の自由」とレッド・パージ
  3 戦後史の汚点・レッド・パージ
第Ⅱ部 治安維持法体制の解体とレッド・パージ推進体制の形成
一 「治安維持法」と「レッド・パージ」と吉田茂
  1 三木清の死が意味するもの
  2 治安維持法体制の解体過程-断絶と連続
  3 吉田茂の戦前と戦後-「国体」主義と反共主義の連続性
二 レッド・パージ推進体制の確立(その1)-GHQのレッド・パージ政策
  1 GHQの共産党対策の変化
  2 アメリカにおける“マッカーシズム”=「赤狩り」政策の台頭
  3 アメリカの占領政策の転換と「経済九原則」
  4 CIEの反共教育政策の展開とレッド・パージ
  5 “今は一九四九年なのだ、一九四五年ではない”
三 レッド・パージ推進体制の確立(その2)-吉田内閣の反共攻勢とレッド・パージ
  1 吉田内閣の反共構想
  2 占領下治安体制の「主翼群」の形成-「団体等規正令」の公布
  3 レッド・パージの閣議決定へ
  4 吉田首相の描いた「逆コースの青写真」
第Ⅲ部 「レッド・パージをめぐる神話」の解体
一 占領下におけるSCAPの命令・指示
二 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その1)-マッカーサー書簡は報道機関および民間産業等のレッド・パージを指示したか
  1 最高裁の判例
  2 マッカーサー書簡を解釈する基本的立場の問題点
  3 マッカーサー書簡をどう読み取るべきか
  4 マッカーサー書簡とレッド・パージの関係に関するネピアの見解
三 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その2)-最高裁に対する「解釈指示」は存在したのか
  1 レッド・パージ裁判における「解釈指示」の位置と問題点
  2 GHQ文書による「解釈指示」の検証
  3 「解釈指示」の実相
  4 「田中コート」と「解釈指示」
四 レッド・パージをめぐる「一つの神話」の検証(その3)-一九五〇年の報道機関、重要産業のレッド・パージはGHQの指示によるのか
  1 「ネピア・メモ」が語るもの
  2 報道機関経営者にたいする「ネピア談話」を検証する
  3 民間重要産業労使に対する「エーミス談話」を検証する
  4 GHQは、なぜレッド・パージ実施の指令・指示をださなかったか
五 レッド・パージをめぐる「もう一つの事実」-日本側の能動性・積極性
  1 レッド・パージとGHQおよび日本政府
  2 レッド・パージ計画は“メイド・イン・ジャパン”
  3 吉田首相のレッド・パージ、共産党非合法化構想
第Ⅳ部 レッド・パージに責任を負うべきは誰なのか
一 レッド・パージとGHQ
二 レッド・パージと日本政府・企業経営者
  1 レッド・パージに対する日本政府の対応-積極的協働者としての日本政府
  2 レッド・パージと企業経営者
三 裁判所、労働委員会は法的救済機関としての役割を果たしたか
  1 最高裁判所の汚点
  2 労働委員会
四 労働組合の対応-沈黙と加担
小括-レッド・パージに責任を負うべきは誰か
第Ⅴ部 今なぜレッド・パージを問うのか-むすびにかえて
一 「過去の克服」の歴史的意義
  1 歴史と過去を《心に刻む》-ヴァイツゼッカー演説
  2 「過去の克服」をめぐる世界の動向-イタリアの事例を中心に
  3 カトリック教会の<謝罪>
二 レッド・パージ犠牲者の名誉回復の必要性と意義
  1 レッド・パージ犠牲者の名誉回復=「復権」の必要性
  2 レッド・パージ犠牲者の名誉回復の意味-<窮境>から<希求>への希望
三 レッド・パージを問うことの今日的意味
  1 “過去の問題ではなく現代的な人権課題”
  2 「会社監獄」から「ディーセント・ワーク」へ
  3 四つの負の遺産の清算