前田 速夫/著 -- マエダ,ハヤオ -- 平凡社 -- 2012.4 -- 910.2

※所蔵欄の「帯出区分」が「貸出禁止」のものや、「状態」が「在架」のものは予約できません。

※奄美図書館からの取り寄せは、システムの関係上、来館しての手続きが必要です。

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
県図一般 書庫A1層 910.2/マ012 0114824980 一般図書   在架

館別所蔵

館名 所蔵数 貸出中数 貸出可能数
県図一般 1 0 1

資料詳細

タイトル 古典遊歴
書名カナ コテン ユウレキ
副書名 見失われた異空間を尋ねて
著者 前田 速夫 /著  
著者カナ マエダ,ハヤオ
出版地 東京
出版者 平凡社
出版者カナ ヘイボンシャ
出版年 2012.4
ページ数 421p
大きさ 20cm
一般件名 日本文学-歴史
内容紹介 白山信仰研究で知られる元『新潮』名物編集長が、民俗学の該博な知見を携えて古典世界に遊ぶ。今に響く言葉の力に満ちた異色の日本文学案内。『國文學 解釈と教材の研究』連載に加筆訂正し、書き下ろし6篇を加えて単行本化。
NDC分類(9版) 910.2
ISBN 4-582-83544-1
ISBN13桁 978-4-582-83544-1
定価 ¥2800

目次

一 窟-籠りと再生
  記憶の貯蔵庫/生と死の断絶/物語の発生する場所
二 野-禁じられた愛
  松の樹に変身した男女/「視るな」の禁/異類婚、族外婚の悲劇
三 泉-入水する女
  水の誘惑/伝説歌と高橋虫麻呂/折口信夫の『水の女』
四 竹-伝承のミッシング・リンク
  丹後の国へ/斎宮誕生まで/伊余部連馬養という男
五 渚-時の岸辺
  土佐国流離/近づく都/歌と散文
六 道-好色と流離
  なぜ『伊勢物語』なのか/「東下り」の位相/「歌枕」というトポス
七 簾-兄妹相姦の闇
  理屈では説明のつかないインセスト・タブー/冥府を往来する小野篁 『篁物語』のトポロジー
八 川-荒ましき瀬音
  宇治の時空間/人形・浮舟/夢の浮橋
九 瓢-皇女の矜持
  輝かしい逃亡/丈部直不破麻呂と武蔵竹芝/瓢と杓とかわらけ
十 夷-知らぬ世界
  異界への入口/日本の異族/ホロド沼伝説
十一 島-辺土の流人
  俊寛の鬼界ケ島/南海の本土伝承/極東のユリシーズ
十二 花-中世の歌びと
  雪月花の時/世上の乱逆耳に満つと雖も/桜の樹の下には
十三 栖-脱俗と風狂
  別所と草庵/ただいまの一念/「物狂ひ」の系譜
十四 聖-躍る身体
  他力か、自力か/一遍の遊行/はねばはね踊らばをどれ
十五 悪-自由狼藉の世界
  歴史叙述と文学/不透明な近未来/あぶれ者たちのゆくえ
十六 坂-境界とカオス
  逢坂の関と蟬丸/天皇制の深層構造/能の舞台空間
十七 潟-殺生禁断地獄
  東の辺土・外ケ浜/ウトウはアイヌ語?/白山信仰の浸透
十八 座-乱世のエア・ポケット
  付合の妙/精神の共同体/連歌師と旅
十九 門-遍歴と蘇生
  説経の世界/天王寺の後戸/折口・三島・寺山以後
二十 辻-出遭いの場所
  「のさ」と「まめ」/狂言の笑い/辻の民俗
二十一 廓-「非・場」の論理
  世之介登場/女護の嶋の夢/元禄のフォークロア
二十二 風-風羅坊という生き方
  立志/旅立ち/風のトポス
二十三 橋-道行の時空
  口伝解禁/時代物と世話物/死出のエロス
二十四 狂-増殖する狂言綺語
  故郷離脱者の江戸/猛烈な猥語とスカトロジー/非常の人
二十五 連-都市文人のサロン
  昼の顔と夜の顔/パロディと平衡感覚/知のネットワーク
二十六 乱-亡命者の気炎
  綾足出奔/まつろわぬ者たち/不在の天皇
二十七 霊-異界幻視
  『白峯』の文学空間/狂蕩の心/最晩年の秋成と『春雨物語』
二十八 信-鉄壁の同語反復
  「歌のまなび」と「道のまなび」/「日の神論争」/小林秀雄の『本居宣長』
二十九 白-美しさと哀しみと
  かな書の詩人/人に非ざる者/臨終の蕪村
三十 粋-江戸前作家の矜持
  黄表紙と洒落本/「通」と「うがち」/山東京伝とその時代
三十一 幽-異界からの伝言
  死後の安心/天狗小僧・寅吉/土俗への眼差し
三十二 堀-江戸の暗黒水系
  忠臣蔵のパロディ/猥雑とグロテスク/境界を踏み抜く
三十三 還-反近代のエートス
  物類相感/民俗の構想力/百年の知己